パンデミック期を除けば2014年以来最も少ない欠員
英国の欠員は2026年7月から9月に、4月から6月と比べて2万1000件(2.9%)減り、69万1000件となった。前年比では3万7000件(5.1%)減った。Office for National Statisticsは2026年10月20日にこれらの推計を公表した。
新型コロナウイルスのパンデミック期を除けば、欠員が69万1000件以下だったのは2014年7月から9月の68万6000件が最後である。2020年7月から9月には49万9000件、2022年7月から9月には123万5000件だった。
この四半期の減少幅は2026年1月から3月以来の大きさで、そのときも2万1000件の減少だった。
| 7月から9月 | 欠員 |
|---|---|
| 2014 | 686,000 |
| 2015 | 742,000 |
| 2016 | 756,000 |
| 2017 | 806,000 |
| 2018 | 853,000 |
| 2019 | 827,000 |
| 2020 | 499,000 |
| 2021 | 1,132,000 |
| 2022 | 1,235,000 |
| 2023 | 984,000 |
| 2024 | 840,000 |
| 2025 | 728,000 |
| 2026 | 691,000 |
小さな会社では減り、大きな会社では増えた
従業員1人から9人の事業所では、欠員が前期比で2万1000件(21.1%)減り、7万7000件となった。1年間では3万8000件(32.8%)、およそ3分の1減った。パンデミック期を除けば、2013年6月から8月以来の低い水準である。
最大規模の雇用主は逆の方向に動いた。1年間で、欠員は従業員250人から2,499人の事業所で2.6%、2,500人以上の事業所で3.9%増えた。従業員10人から49人の事業所では7.1%、50人から249人の事業所では5.0%減った。
ONSによると、欠員調査に寄せられる回答は、人件費の上昇のために小規模な企業が採用をしていない可能性を引き続き示している。これは雇用主が調査に伝えている内容であり、数字が測っているものではない。
| 従業員数 | 前期比 | 前年比 |
|---|---|---|
| 1人から9人 | -21.1% | -32.8% |
| 10人から49人 | -0.7% | -7.1% |
| 50人から249人 | -0.6% | -5.0% |
| 250人から2,499人 | +1.2% | +2.6% |
| 2,500人以上 | -0.3% | +3.9% |
| 欠員全体 | -2.9% | -5.1% |
欠員とは何か
欠員とは、雇用主が事業所の外から人材を積極的に募集しているポストのことである。この数字はポストを数えるもので、求人広告を数えるものではなく、応募や採用については何も語らない。
推計は、雇用主を対象とするONSの欠員調査による。農林水産業と、雇用主としての家計を除く経済を対象とし、最新の四半期は早期推計で、今後改定される。
各期間は3か月で、季節調整されており、その直前の3か月と、1年前の同じ3か月と比べる。ONSは変化を丸める前の数字で計算している。
- 欠員。雇用主が事業所や組織の外から人材を積極的に募集しているポストのこと。何回広告されても1件として数え、何人が応募するかについては何も語らない。
- 調査。ONSの欠員調査は、雇用主に欠員がいくつあるかを尋ねる。農林水産業と、雇用主としての家計を除く経済全体を対象とする。2026年7月から9月は早期推計である。
- 期間。欠員は2026年7月から9月の数字である。就業率と失業率は、2026年6月から8月の労働力調査(Labour Force Survey)による。
したがって69万1000件という数字は、雇用が削られたということではない。言っているのは、外部からの人材に開かれたポストが減ったということであり、それは働く人が1年前より多かった時期のことである。
雇用主を対象とする一つの調査、一つの定義、二つの期間があり、そのどれかを忘れた読み方は、出典が言っていないことを言う。
募集は減り、働く人は増えた
2026年6月から8月に、16歳から64歳の就業率は前期比でも前年比でも0.2ポイント上がり、75.3%となった。16歳以上の失業率はどちらでも0.1ポイント下がって4.7%となり、非労働力率は20.9%だった。
HMRCの給与記録は数え方が異なり、逆の方向を示している。2026年6月から8月の給与支払いを受ける被雇用者は1年前より9万2000人少なく、0.3%の減少だった。調査は人を、被雇用者と自営業者を合わせて数え、給与記録はPAYEを通じて給与を受け取る被雇用者を数える。
2026年6月から8月の欠員1件あたりの失業者は2.4人で、3月から5月の2.5人から下がった。
これらの数字が語らないこと
なぜなのかは語らない。人件費という説明は小規模な企業が調査に伝えている内容であり、税も、賃金に関する規則も、金利も、技術も、ここでは何も測っていない。
雇用が失われたとも、欠員1件にどれだけの人が応募しているかとも、どの職業やどの地域が影響を受けているかとも言っていない。
最新の四半期は早期推計で今後改定され、このいずれも予測ではない。



