見出しに載らない数字
毎月、二つの労働統計が読み上げられる。失業者が何人いるか、そして求人が何件出ているか。どちらもストック、つまり一瞬を写した写真である。しかしどちらも、求職が実際にどう進むかを決めているものについては何も語らない。決めているのは、その写真が撮られているあいだに、二つの状態のあいだを何人が移動したかである。
その集計は別の公表資料として出ており、今週の二本の記事はそこで交わる。雇用主を対象とする調査は毎月四つのフローを記録する。何人を採用したか、何人が自発的に辞めたか、何人が解雇されたか、そして月末に何件の職が埋まらずに残ったかである。
2026年6月、解雇率は雇用の1.1 %だった。この系列が始まって以来の307か月のうち、これより低いのは36か月しかない。それ単独なら良い知らせに読めるし、実際そうである。失業が増えていない理由がそれだ。同じ月の採用率は3.4 %で、307か月のうちこれより低いのは69か月しかない。これは同じ市場である。
解雇が少ないことと採用が少ないことは同じ一文である
失業は水準であり、水準は流入と流出が食い違うときにだけ動く。人は解雇されて流入する。誰かに採用されて流出する。解雇率が低ければ流入が細り、水準は低く保たれる - そして、すでに列に並んでいる人には何ひとつ寄与しない。
それが昨日の結論のすべてであり、今日は反対側から同じ場所に着く。現在失業している人の中央値は10.5週間探しており、その4分の1は半年を超えている。しかもそれは、解雇が記録の下端近くにあった月のことだ。両方が成り立つのは、弱いのが流出のほうだからである。2019年より採用される人が少ないので、列は緩やかにしか減らない。緩やかにしか増えていないとしても、である。
自発的離職率が同じ段落に入るのは、心理的な理由ではなく力学的な理由による。2.0 %は2019年6月の2.3 %を下回るが、系列全体で見れば異例ではない。307か月のうち121か月がこれより低く、端よりも中央に近い位置にある。ここで重要なのは、離職が一つの空席を残すという点だけである。自発的な移動が減れば、待っている人に開く職も減る。
| 何を数え、何で割るか | 2019年6月 | 2022年6月 | 2026年6月 |
|---|---|---|---|
| 採用 - 当月に仕事を始めた人、雇用で割る | 3.8 | 4.3 | 3.4 |
| 解雇 - 本人の意思によらない離職、雇用で割る | 1.2 | 1.0 | 1.1 |
| 自発的離職 - 自分の意思で辞めた人、雇用で割る | 2.3 | 2.7 | 2.0 |
| 求人 - 月末時点で埋まっていない職、雇用に求人を加えた数で割る | 4.6 | 6.9 | 4.4 |
三つは平常。一つはそうではない。
2026年6月を2019年6月の隣に置くと、模様は珍しいほど整っている。解雇は0.1ポイント低い。求人は0.2低い。自発的離職は0.3低い。採用は0.4低く、四つのうちで最大の差であり、実際に働き始めた人を表す唯一の指標である。
この市場が最も逼迫していた2022年6月と比べると、差はさらに開き、向きは同じである。採用は0.9低く、自発的離職は0.7低く、求人は2.5低い。そして解雇だけが0.1高い。当時見出しになったのは求人の急落だった。しかし仕事を探す人が実際に暮らしているのは、採用の差のほうである。
この二つが並んでいることこそ、この月を書くに値するものにしている。公表されている求人は2019年とほぼ同じだけある - 4.4 %に対して4.6 % - にもかかわらず、採用ははっきり少ない。この公表資料は起きたことを記録するが、その理由は語らない。私たちも代わりに推測はしない。職が開いたままなのは、雇用主の動きが遅いからかもしれないし、条件が厳しいからかもしれないし、公表されている職と応じられる人が噛み合っていないからかもしれない。調査はそのいずれも尋ねていない。
| 2019年6月からの変化 | パーセントポイント |
|---|---|
| 採用率 | -0.4 |
| 自発的離職率 | -0.3 |
| 求人率 | -0.2 |
| 解雇率 | -0.1 |
これが語っていないこと
これは、四つの数字を互いに比較してよいとは言っていない。採用・自発的離職・解雇はいずれも雇用で割る。求人率は雇用に求人を加えた数で割る。埋まっていない職はまだ誰の仕事でもないからである。これらの百分率どうしを引き算しても意味のない数字しか出ないし、本稿はどこでもそれをしていない。
これは、解雇が少ないことを悪い知らせだとも言っていない。悪い知らせではない。いま仕事がある人がそれを失う確率は、記録に残るほとんどの月よりずっと低い。仕事を見つける難しさについて書き続けた一週間だからこそ、それははっきり書いておくべきである。論点はもっと狭い。就業者を守っているのと同じ静けさが、失業者を待たせているということだ。
これは、人々が仕事に不満だとも満足だとも言っていない。自発的離職率が数えているのは移動であって感情ではない。ここで取り上げたのは、離職が空席を生むからであり、空席は探している人にとって存在してくれなければ困るものだからである。
そしてこれは、特定の雇用主についても特定の求職についても何も言っていない。これは全国の比率であり、あらゆる産業と地域を平均したものである。実際に探している人にとって有用な読み方はこうだ。不足しているのは採用であって、求人ではない。求人が平常に見えて採用が2019年を下回る市場とは、より多くの求人に応募することの見返りが以前より小さい市場であり、そこで変わったものは求人サイトの上にはまったく見えていない。
マッチングの偏りをどう検証しているか、まだ足りていない点も含めて公開しています。バイアス監査を読む。