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写真:zahra ahmadi / Unsplash · カナダ

市場ウォッチ · 32

カナダの失業者は12万1200人減り、就業者はほとんど動かなかった

カナダの15歳以上人口は1年で18万3000人増えただけで、記録上最も小さい増加となり、労働力人口は増えなかった。

カナダの失業率は1年前より低い。仕事のない人が減れば、ふつうは仕事に就いている人が増えたことを意味するが、今回の調査では、それを変化なしと区別できない。働ける人の数は増えなくなった。ここでは、何が減り何が減らなかったのか、調査の誤差の範囲がどれほど大きいのか、9月の1か月間の落ち込みが何を語り何を語らないのか、そしてカナダで採用する人や仕事を探す人にとって何が変わるのかを見ていく。

-121,2001年前より減ったカナダの失業者、2026年9月
+94,900同じ1年間に増えた就業者、調査の誤差の範囲内の変化
+183,0002026年9月までの1年間の15歳以上人口の増加、記録上最小

成人人口の増加は記録上最も小さかった

2015230,700
2016336,200
2017390,000
2018449,500
2019442,400
2020406,800
2021238,600
2022555,300
2023947,700
20241,193,800
2025582,100
2026183,000
各年9月までの12か月間における15歳以上人口の増加、カナダ、人。労働力調査の人口で、Statistics Canadaが人口推計をもとに推計したもの。Statistics Canada、表14-10-0287-01、2026年10月9日閲覧。

失業者は減ったが、就業者がはっきり増えたわけではない

2025年9月から2026年9月までに、カナダの失業者数は12万1200人減って147万4900人となり、失業率は7.1%から6.5%に下がった。Statistics Canadaは2026年10月9日にこれらの数字を公表した。二つの変化の標準誤差は4万600人と0.2ポイントで、どちらの低下も調査の誤差の範囲を大きく超えている。

就業者は同じ1年間に9万4900人増えたが、その標準誤差は6万7500人で、この増加は変化なしと区別できない。働いているか仕事を探している人全員を指す労働力人口は、標準誤差6万3800人に対して2万6300人少なく、ほぼ変わらなかった。労働力率は65.2%から64.8%にわずかに下がり、これは誤差の範囲の境目にある変化である。

9月の1か月だけで、就業者は6万8300人減り、その標準誤差3万3200人の2倍を超えた。失業率はこの月に6.4%から6.5%へわずかに上がったが、これは誤差の範囲0.1ポイントの内側の変化である。

出所: 出典
カナダ、15歳以上、2025年9月と2026年9月、季節調整済み、およびその間の変化。最後の列は、その変化がStatistics Canadaの公表する標準誤差の2倍を超えるかどうかを示す。Statistics Canada、表14-10-0287-01。
指標2025年9月2026年9月変化誤差の範囲を超えるか
15歳以上人口34,671,90034,854,900+183,000標本誤差なし
労働力人口22,606,00022,579,700-26,300いいえ
就業者21,009,90021,104,800+94,900いいえ
失業者1,596,1001,474,900-121,200はい
失業率7.1%6.5%-0.6はい
労働力率65.2%64.8%-0.4いいえ

調査が数えているもの

失業者とはILO基準の失業者、すなわち仕事がなく、働き始めることができ、仕事を探している人である。これを測るのは労働力調査であり、Employment Insurance(カナダの失業給付制度)を請求している人の数ではない。それは別の数字である。

この調査は標本調査なので、すべての変化に誤差の範囲がともなう。Statistics Canadaは変化ごとに標準誤差を公表しており、この記事では、変化がその2倍を超えるときにだけ確かなものとして扱う。

人口は調査そのものの人口で、Statistics Canadaが人口推計をもとに推計したものである。標本誤差はなく、ほかのすべての数字はこれを尺度として描かれる。

出所: 出典これが数えているもの
  1. 指標。ILO基準の失業者、すなわち仕事がなく、働き始めることができ、過去4週間に仕事を探した人。Employment Insurance(カナダの失業給付制度)を請求している人の数ではない。
  2. 誤差の範囲。労働力調査は標本調査である。Statistics Canadaは変化ごとに標準誤差を公表しており、その2倍を超える変化は偶然のぶれとは考えにくく、それより小さい変化は変化なしと区別できない。
  3. 人口。調査が代表する15歳以上の人々で、Statistics Canadaが人口推計をもとに推計したもの。標本誤差はなく、ほかのすべての数字の規模を決める。

したがって、失業者が12万1200人減ったことは、12万1200人が新たに職を得たという意味ではない。就業者の増加は9万4900人で誤差の範囲内にあり、残りの減少は、増えなかった労働力人口から来ている。

一つの指標、一つの誤差の範囲、一つの人口があり、そのどれかを忘れた読み方は、出典が言っていないことを言う。

急速な増加が止まった人口

2026年9月までの1年間に15歳以上人口は18万3000人増えたが、これは1977年10月から比較できる系列のなかで、12か月間の増加として最も小さい。2024年9月までの1年間には119万3800人、2025年9月までの1年間には58万2100人増えていた。

人口の増え方が小さくなるなかで労働力人口は増えず、就業者がほとんど動かなかったにもかかわらず失業者は減った。計算はぴったり合う。失業者の12万1200人の減少は、就業者の9万4900人の増加に、労働力人口の2万6300人の変化を加えたものである。

3年間で失業率は上がってから元の水準に戻った。2023年9月は5.5%、2024年は6.5%、2025年は7.1%、2026年は6.5%である。公表された就業者数は毎年増え、増加幅は32万2900人、21万3900人、そして9万4900人で、最後の増加は誤差の範囲内だった。

出所: 出典
カナダ、15歳以上、各年9月、季節調整済み。Statistics Canada、表14-10-0287-01。
9月人口労働力人口就業者失業者失業率
202332,896,00021,654,50020,473,1001,181,4005.5%
202434,089,80022,231,80020,796,0001,435,9006.5%
202534,671,90022,606,00021,009,9001,596,1007.1%
202634,854,90022,579,70021,104,8001,474,9006.5%

これらの数字が語らないこと

理由は語らない。移民政策、関税、金利、人口の高齢化のいずれも、ここでは何も測っておらず、いかなる政策も評価していない。

より多くのカナダ人が職を得たとは言っていない。就業者の増加は調査の誤差の範囲内にある。給与、労働時間、Employment Insuranceについては何も語らない。

対象はカナダ全体であり、どの州でもなく、このいずれも予測ではない。1か月分の調査データは1年分よりもぶれが大きく、次の公表で全体像が改訂されることもありうる。

あなたにとっての意味

カナダで仕事を探しているなら

2025年9月から2026年9月までに、カナダの失業者は12万1200人減り、失業率は7.1%から6.5%に下がった。仕事を探している人は1年前より少ないということだが、仕事がはっきり増えたわけではない。就業者は9万4900人増えたものの、この変化は調査の誤差の範囲内で、9月だけでは6万8300人減っている。幅広く応募し、採用が持ち直すのを待つのではなく、応募の一つひとつについて自分から連絡を入れてほしい。

カナダで採用しているなら

カナダの15歳以上人口は2026年9月までの1年間に18万3000人増えた。2年前は119万3800人で、労働力人口は増えなかった。毎月市場に入ってくる新しい候補者は2024年より少ない。新しく加わる人の安定した流れに頼って人を埋めてきたなら、採用には時間がかかると見込み、しばらく失業している人も含めて、すでに市場にいる人にもっとよく目を向けてほしい。

数え方

方法

  1. 一つの表。Statistics Canadaの表14-10-0287-01(労働力の特性、月次、季節調整値および傾向循環値)で、2026年10月9日に公表され、Statistics CanadaのWeb Data Serviceを通じて2026年10月9日20:59(+01:00)に読んだ。
  2. 指標。労働力調査によるILO基準の失業、15歳以上、季節調整済み。水準は千人単位・小数点以下1桁で公表され、ここでは人数で示す。1474.9千人は147万4900人である。すべての変化は公表された二つの水準の差である。
  3. 誤差の範囲。Statistics Canadaは各推計について、前年同月からの変化と前月からの変化の標準誤差を公表している。変化が標準誤差の2倍を超えるとき、確かなものとして扱う。これはおよそ95%の信頼度に相当する。
  4. 人口。調査の15歳以上人口はStatistics Canadaの人口推計をもとに推計されたもので、標本誤差はない。「記録上最小」:1976年10月に始まる系列から計算できるすべての12か月間の変化、つまり1977年10月以降の変化のなかでの比較である。
  5. 限界。ここで使ったどの値にも、状態や記号のコードは付いていない。数字はカナダ全体のもので、州のデータは使っていない。この調査は、人口推計の基準が改められると改訂される。
データが示すこと、示さないこと

データが立証すること

  • 2025年9月から2026年9月までに、カナダの失業者は12万1200人減って147万4900人となり、失業率は7.1%から6.5%に下がった。どちらも調査の誤差の範囲を超えている。
  • 就業者は9万4900人増えたが誤差の範囲内であり、労働力人口はほぼ変わらなかった。
  • 15歳以上人口は18万3000人増え、12か月間の増加として記録上最も小さかった。その前の2年はそれぞれ119万3800人と58万2100人だった。
  • 9月の1か月だけで就業者は6万8300人減り、その標準誤差の2倍を超えた。

立証しないこと

  • 理由。移民政策、関税、金利を含め、いかなる原因も測られていない。
  • より多くのカナダ人が職を得たこと、あるいは労働力人口が縮んだこと。どちらの変化も誤差の範囲内である。
  • 給与、労働時間、Employment Insuranceについてのいかなることも。
  • いずれかの州についてのいかなることも。
  • 失業が今後も減り続けるかどうか。ここには予測は一切ない。
一次資料

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